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不規則な生活はホルモンバランスを崩す

「私だけは大丈夫」と、根拠のない自信を持っている女性が多いようです。そういう人は、「私は、徹夜しても元気だし、不規則でもなんとかなっているし、体力には自身があるんです。」という意見。

不調がない、自信があるからといって、本当にホルモンバランスは良好なのでしょうか?ホルモンバランの崩れに気がついていないだけかもしれません。

生理が規則的でもホルモンバランスの悪い人がいる

生理はホルモンバランスを知る指標のひとつで、規則的であることは必須条件です。

生理周期の数え方ですが、生理が始まった日が1日目です。生理周期とは、前の生理が始まった日から次の生理が来る前日までの日数のことで、医学的に正常な生理周期はだいたい25~38日です。前の生理初日から数えて、26~39日目に次の生理が来る状態です。前後1週間程度のズレは問題ありませんが、大幅にズレている場合は婦人科で受診しましょう。

たとえ生理が規則的でも、出血量が少ない、出血期間が短い、あるいは生理前に頭痛が起こるなどの症状や不調があれば、ホルモンバランスが良好とはいえません。

女性ホルモンの状態を知るには基礎体温が一番

女性ホルモンはちゃんと働いている?どんな”波”になっている?それを「見える化」する方法が基礎体温表をつけることです。基礎体温は朝目覚めた後、最も安静な状態で測る体温のこと。

女性の体温は月経周期に応じて、「低温期」と「高温期」の2つに分かれています。この体温変動をもたらしているのが、女性ホルモンです。正常な場合は、エストロゲンが増える低温期が約2週間続き、次に排卵を挟んでプロゲステロンが増える高温期に移行、これが約2週間続きます。低温期と高温期の温度差は0.3℃以上あります。

なお体温が何℃以上になれば高温期と決まっているわけではなく、重要なのは低温期との差。0.3℃以上の差があれば、排卵があったとみなされます。

高温期がなく、ずっと低温期のままという場合は排卵していない証拠。毎月、きちんと月経がある人でも、いざ基礎体温をつけてみたら排卵していなかったということもあります。

排卵がないとプロゲステロンが分泌されないため、体温が上がらないのです。もちろん、無月経の人は基礎体温は低いままです。排卵はあってもプロゲステロンの分泌が不十分なため、本来2週間ほどあるはずの高温期が10日未満しか続きません。

このように基礎体温の変動をチェックするだけで、女性ホルモンにかかわるいろいろなことが明らかになります。

その不調の原因はホルモンバランスかも

エストロゲンの分泌量は、一生でティースプーン1杯分といわれています。一生でたったこれだけしか分泌されないのです。しかもこの1杯分は日々体内できちんと作られることが重要です。女性ホルモンをきちんと作り出せる健康的な生活を怠っていると、ティースプーン1杯分どころか、もっと減ってしまいます。

50代になれば確実に女性ホルモンの分泌は低下します。その前に、自らの不摂生や甘えでホルモンバランスを悪くしていたら、更年期症状の前倒しも起こりかねません。

ホルモンを整えるのに必要なのは、結局はシンプルなこと。いわゆる王道の健康法なのです。1日3食、バランスよく食べること、よく眠ること、適度に運動すること、そしてストレスをためこまないこと。

あまりに聞き飽きた内容かもしれませんし、現代女性には「わかっているわよ、そんなこと。それができないから困っているんじゃない!」と怒られそうです。

これだけやればいい、という究極の方法はありませんが、何かひとつでも実践して、継続すること。それがやがては大きな変化になると信じてください。

ホルモンバランスを整える方法

運動

運動は近年さまざまな不調の改善や予防に効果があることがわかってきていますが、40歳から閉経までの間に中程度の運動をした人は更年期の症状が軽く、特にイライラ、抑うつなど心の症状面で効果が高かったとの研究もあります。運動の内容は、ウォーキングなどの有酸素運動のほか、体の柔軟性を保つためのストレッチ、筋力を維持するための筋トレも組み合わせるとよさそうです。

大豆

「コレさえ食べれば万能」な食材はありませんが、昔から、欧米人に比べて日本人の更年期症状は軽めといわれてきました。その理由の一つに、大豆製品を多く食べていることが挙げられます。豆腐、納豆、味噌・・・私達の食事を支える大豆には、大豆イソフラボンという抗酸化成分が含まれ、これが女性ホルモンのように働いてくれるのです。大豆製品を多く摂っている女性は、乳ガンになりにくいというデータもあります。