健康でキレイな肌には栄養が必要

私たちの体は、たくさんの細胞からできていますが、その細胞が健やかに育つために必要なのが、栄養であり、基本的に食事から摂取するものです。

肌、筋肉、内蔵などあらゆる器官の原料となる良質なタンパク質はもちろん、細胞を作るうえで必要なエネルギーの源となる糖質などの炭水化物も適度に摂取したいところです。肌の自然な潤いヴェールを作る皮脂の材料である、良質な脂質も必要です。

人が活動するうえで欠かせないのが、3大栄養素と呼ばれる、炭水化物、脂質、タンパク質です。健康な肌のためには、3大栄養素を中心にバランスよく食べましょう。何かバランスが偏っていては、健康な肌は決して生まれません。バランス良く、しっかり栄養を摂らないと健康でキレイな肌にはなれないのです。

キレイな肌に必要な3大栄養素

私たちの健康のために必要な栄養素の働きを知りましょう。炭水化物、脂質、タンパク質、それぞれの働きを優しく解説させていただきます。キレイな肌のために、過不足なく、バランスよく栄養を摂りましょう。

炭水化物

炭水化物は、私たちの脳や体にとって主要なエネルギー源。この炭水化物には、体内で消化されてエネルギーになる「糖質」と、体内で消化されずに排出される「食物繊維」の2つが含まれています。

糖質は体内でブドウ糖に変換され、体に吸収されるとすぐにエネルギーとして使われます。また、糖質は腸内細菌にとってごちそうで、食物繊維は腸内環境を整える大切な役割を担っています。

炭水化物が足りなくなると・・・

エネルギー不足になり、痩せやすい乳酸菌が減ってしまいます。炭水化物が減ればエネルギー不足になり疲れやすくなります。最近の研究では、腸内細菌の好む糖質と食物繊維が不足すると、美肌とダイエット効果のある乳酸菌が減ってしまうことがわかってきました。

脂質

脂=脂質というと、太るというイメージが強いかもしれませんが、脂質には脳機能を正常にし、細胞膜の形成を担ったり、体温を保持する働きがあります。

美肌成分といわれるセラミドは、脂質の中の必須脂肪酸が原材料です。女らしい体や柔らかな肌のカギとなる女性ホルモンも、脂質の中のコレステロールが材料です。良質な脂質を選び、適量摂ることが重要です。

脂質が足りなくなると・・・

脂質を摂らないと、肌の水分を保つセラミドが作られず、肌は一気に潤いを失います。極端な脂質カットを行うと体脂肪が落ちてホルモンの分泌が乱れ、月経不順などを引き起こします。脂質は体内の炎症と抑制に関わっているので、アトピーやアレルギーが悪化することも。

タンパク質

血液や筋肉、ホルモン、肌、髪と、私たちの体の主原料となるのがタンパク質です。全身に酸素を運ぶ、免疫力を高める、コラーゲンやエラスチンなどの原料にもなるため、健康維持、美容のために欠かせません。

タンパク質は約20種のアミノ酸の組み合わせで構成されています。そのうち9種類は人体で作ることができないないので、食事から摂る必要があります。

タンパク質が足りなくなると・・・

肌の弾力と潤いが低下し、体全体の老化が進みます。美のパーツである肌、髪、爪はすべてケラチンというタンパク質からできています。コラーゲンやエラスチン、天然保湿因子(NMF)も同様です。

タンパク質が足りなくなると、シワやたるみ、乾燥が進み、老けた肌に。むくみや抜け毛、貧血なども起こします。