生命維持には炭水化物が必要

炭水化物は、消化がよく、手軽にエネルギー補給ができる栄養素ですが、最近は、肌や体の老化を早めてしまう糖化の原因や、ダイエットの敵といわれ、敬遠されることが多くなっています。

でも、健康な体を維持し、潤いに満ちた肌を手に入れるためには、炭水化物は必要な栄養素なのです。

生命維持に欠かすことのできない炭水化物。その反面、摂りすぎは悪影響がありますが、炭水化物は決して悪者ではありませんので、適量を摂取しましょう。

ちなみに、炭水化物とはブドウ糖や果糖などの単糖から構成されているものの総称で、体内に消化吸収されてエネルギーになる糖質と、消化吸収されない食物繊維に分けられます。

炭水化物を含む食品例

玄米、米、餅、パン、そば、うどん、パスタ、いも類、砂糖、クッキー、ケーキなど。

炭水化物というと、ごはんやパン、めん類などが頭に浮かびますが、果物や砂糖などの糖質も炭水化物の一種です。

糖質はブドウ糖に変換され、脳や筋肉、全身に酸素などを運ぶエネルギー源となる、生命維持に役立つ栄養素です。さらに、炭水化物には腸内環境を整え、美肌をサポートする効果もあります。

美しい肌と髪を作る栄養素を体内に取り込んでいるのは、腸。腸内には1000兆個以上もの腸内細菌が棲み着いていて、これらが人間が作り出せないビタミンやエネルギーを供給しています。この腸内細菌の栄養となるのが、炭水化物などに含まれる糖質なのです。

とはいえ、炭水化物の摂りすぎには注意が必要です。エネルギーとして使われなかった糖質は、中性脂肪として体内に蓄えられます。また、食後の急激な血糖値の上昇により、糖とタンパク質が結びつく糖化の要因にもなります。

糖化は肌の弾力に欠かせないコラーゲンを焦げつかせ、シワやくすみ、ゴワつきなど、肌老化を進めてしまいます。肌のため、体のためには、血糖値の上昇を抑え、未精白の炭水化物や果物の果糖などを適度に摂ることが大切です。

ごはんの適量は茶碗1杯

炭水化物を摂るときは、血糖値の急上昇を防ぐことが重要です。朝食を抜くと一日中血糖値が上がりやすくなってしまうため、朝、昼、晩、バランスよく摂るようにしましょう。

ごはんの適量は茶碗1杯、240キロカロリー程度です。血糖値を上げにくい発芽米や雑穀米を選ぶといいでしょう。ダイエットのことを考えるなら、朝、昼はしっかり摂って、夜は少なめにするとよいでしょう。

新常識!糖質オフダイエットの真実

糖質オフ=炭水化物抜きダイエットと思っていませんか?実は炭水化物には太りやすいものと太りにくいものがあるのです。

小麦粉や精白米、白砂糖など白いものは血糖値を上げやすく、太りやすい。玄米など茶色いものは血糖値が上がりにくいため、太りにくいのです。

血糖値の急上昇は肌老化を招く糖化も引き起こします。美容を考えるなら、炭水化物を完全に抜くのではなく、太りにくい炭水化物を選ぶことです。