肌に影響する遺伝子

あなたは何歳まで生きることができますか?

寿命に対して、遺伝は25~30%関係しているといわれていますが、まだまだ未知の要素がたくさんあります。

肌の老化についても、何歳から老化は進行するのか、どれくらいの割合で、どのように関係しているかはわかっていません。

肌に大きく関わる6つの遺伝子

一方で、肌に関する遺伝子の研究はかなり進んでいます。

検査で解析することで、その人に起きやすいトラブルや、現れやすいエイジングサインの傾向がわかるところまできています。

肌に関わる遺伝子は、数十個あるといわれていますが、とくに大きくかかわっているのが、①コラーゲン代謝遺伝子、②メラニン色素合成遺伝子、③フィラグリン遺伝子、④スフィンゴ遺伝子、⑤SOD2遺伝子、⑥CPX1遺伝子の6つです。

①のコラーゲン代謝遺伝子はその名の通り、コラーゲンの生まれ変わりを司る遺伝子で、②のメラニン色素合成遺伝子は、メラニンを作る能力がどれくらいかを表すものです。

③のフィラグリン遺伝子と④のスフィンゴ遺伝子は、表皮のバリア機能や保湿機能にかかわる遺伝子で、⑤のSOD2遺伝子と⑥のCPX1遺伝子は活性酸素を除去する力を左右しています。

これらの遺伝子の強さなどを読み解くことで「シミができやすい肌質」「シワになりにくい肌質」といったパーソナルな肌の特徴が明らかになります。その結果に合わせてスキンケアを提案しているブランドもあります。

これらの遺伝子のひとつひとつが、両親のどちらかから受け継いだものなので、どちらの割合が多いかで、全体的にみると父親譲りなのか、母親譲りなのかが決まってくると考えられています。

例えば、コラーゲン代謝遺伝子は父親似だけど、他のほとんどが母親似であれば、肌質的には母親譲りだといえます。

ただし、遺伝子には、まだまだ解明されていないことがたくさんあり、遺伝子情報の読み解き方も、年々変わっているのが現状です。

そのため、上記のような解釈もあくまでも現時点のもの、と考えるのが賢明でしょう。

肌老化に影響する要素

繰り返しになりますが、老化の原因の8割は、なんといっても紫外線です。

そのほか、環境や食生活などのライフスタイル、日頃のお手入れなど後天的な要素こそが深く関わっています。

親が美肌だからと言って安心したり、逆にシワやたるみがすごいからと諦めることなく、きちんとお手入れに励むことが、健康な肌を育み、保つために必要なのです。

遺伝子検査について

遺伝子検査といってもいろいろあり、ガンや生活習慣病になりやすいかどうかをチエックする本格的なものから、肌質や肥満にかかわるものを簡易的に検査できるものまであります。

本格的な検査は、主にアンチエイジングを専門とするクリニックで受けることができます。

遺伝子研究の本場、アメリカで解析し、詳しい報告書が戻ってきますが、費用はかなり高額になります。

肌質や肥満などに関するの簡易的な遺伝子検査は、美容クリニックや化粧品メーカーで受けることができます。

専用のキットで、唾液や角質を摂取するだけで結果がわかり、比較的手頃な価格で調べることができますが、正確性には疑問が残るのが現状です。